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彼はニューヨークで、ニューメキシコの夢を見る
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18歳だったか、19歳だったか、正確なところは忘れたけれど、そのの頃、TVで流されていた
コマーシャルで大好きだったものがある。パイオニアのカーステレオのCMだ。
ライ・ク―ダーの曲にアメリカの風景が淡々と続き、最後に片岡義男の書いたコピーが出るという
ものだったと記憶している。

その頃の僕はまだ酒を呑んでいて(18で呑んでいるというのもどうかと思うが、まあ呑んでいたのだ)、
やることなすことすべて背伸びしていた連中の集まりだった僕らが呑んでいたのはサントリーでも
なければニッカでもなく、バーボンであり、テキーラであり、ウオッカやジンだった。
ジャック・ダニエルス、メーカーズ・マーク、オールド・グラン・ダッド、エズラ・ブルックスといった
バーボンや、ウォッカならフィンランディアかスメタナかストロワヤ、ジンだったらタンカレーかシーグラム
あるいはボンベイサファイヤといった具合だ。

僕はシーグラムのドライジンかフランス産のスメタナを好んで呑むことが多かったのだけれど、
CMで流れるライ・クーダーの“Acros the borderline”を聴いてからというもの、バーボン一辺倒に
なってしまった。

このところブルースをよく聴いている。
ロバート・ジョンソン、エルモア・ジェイムス、サン・ハウス。
ごちゃごちゃと装飾ばかりの音楽とは比べようもないギターとブルースハープと歌だけのデルタ・
ブルースは聴いていて心地良い。
今ではほとんど呑まなく(呑めなく)なってしまったけれど、YoutubeでパイオニアのCMを編集した
映像を見たら、久しぶりにライ・クーダーのアルバムを聴きながら一杯飲みたくなってきた。




それにしても写真と音楽と言葉がこれほどの相乗効果を生むものなのだなあ。



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《f3.5》ローライによる写真5人展


水曜更新担当。

「f3.5 ローライによる写真5人展」
2010年8月31日(火)~9月12日(日) 会場/根津 りんごや
by ash1kg | 2010-06-23 00:52 | 写真日記
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影と光、記憶と個人的な記録
by ash1kg
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