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努力は実らないこともある。だが…
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僕は父から厳しく育てられた方だと思う。
子供の頃から「文武両道」と教育され(今のご時世から見れば教育と言うよりも調教に近かったと思う)、
例え水泳の試合で優勝しても褒められたことなど1度もなかった。
それは地区予選で優勝しても、本大会で1勝もできないのでは仕方がないという考え方であったらしいし、
今日勝っても、次に負けたのでは話にならないという理由だったらしい。
もちろん「文」の方にも厳しくて、泳げるだけではダメ、習ったところが出題されるテストは満点で当たり前、
1問でも解けないものがあったら、努力が足りないと叱られた。

もちろん、今考えてみても相当無茶苦茶である。
半分は栃木の片田舎から集団就職で東京に出てきた不良上がりの無い物ねだりだったろうし、半分は
慢心しがちな性格の僕を見越しての要求だったのだと思う。

何につけても短期後期決戦型の自分の性格をどうにかしなければと、ここ最近痛切に感じている。
人間、楽な方に逃げたくなるのは当たり前だし、できれば要領よくやりたいと考えるものだ。
だが、来る日も来る日もただただ泳いでいた毎日を思い出すと、愚直に目の前のやるべき事に当たっていく
というのは思いの外大切なことなんだよなあと思う。
端から見れば「そんなのどうだって良いのでは?」と思われるようなことに手抜きしないことが、結果として
積み重なっていく経験に厚みを持たせてくれる重要なファクターであるように思うのだ。

「人の倍努力しろ、それでもダメなら3倍努力しろ」
競泳で壁にぶち当たっていたとき、父から何度となく言われたことだ。
父はこう続けた。
「実らない努力はあるが、それすら無駄にはならない」

経験が言わせたのか、どこかで仕入れてきたものなのか、父に聞いたことはないけれど、いずれにしても
とても父の口から出た言葉とは思えない。だが、どうしようもなく正しい。
何かを身につけようとしたら、何かで人より優れようとしたら、まずは努力で勝らなければならない。
いま、この歳になって、改めて思う。


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《f3.5》ローライによる写真5人展


水曜更新担当。17日の分、更新済み。

「f3.5 ローライによる写真5人展」
2010年8月31日(火)~9月12日(日) 会場/根津 りんごや
by ash1kg | 2010-08-18 01:18 | 写真日記
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影と光、記憶と個人的な記録
by ash1kg
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