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Not fade away.
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どうも根本的なところのモチベーションが上がらない毎日が続いている。
写真展が終わるときに、友人達からは「燃え尽きないように」と何度も言われたけれど、予算を背負って
400平米のスペースを使っての展示を仕切っていたことに比べたら、あの程度の規模の展示ならどうと
いうこともない。準備には苦しんだが、燃え尽きるのは写真展は完成のイメージができた瞬間だ。

結局のところ、対抗心というか、闘争心というか、そういう荒々しい類の感情 ―― それも決してネガティブ
ではない感情が不足しているのだと思う。
「三つ子の魂百まで」ではないけれど、判りやすく人と競争すること浸ったまま成長したせいか、そういう
感情が絶えず沸き起こっていないと、他に埋めようがなくて腑抜けのようになってしまうのだ。

かといって世の中全部に言いがかりをつけて喧嘩をするわけにはいかないし、必要のない競争など無駄の
極みである。本来、競争する必要のない状態というのは幸福なはずなのだが、いざそうなってみると想像
している以上に退屈なのだ。
つまりは弛緩と緊張がバランス良く繰り返される状況が健全なのであって、緊張しっぱなし、弛緩しっぱなし
というのはどちらも同じように不健全なのである。

さしたる用はなかったのだが、昼飯を食うついでに目黒まで出かけた。
買い直したiPodにローリング・ストーンズだけをめいっぱいに詰め込んで。
耳に流れ込んでくるただの音楽が血管を通り、細胞の隅々にまで染みていくような感覚に陥る。
原点にして目標。迷ったときには常に方向を指し示してくれる羅針盤のような存在。
エンプティだったバッテリーがちょっとだけ充電されたような感じになって、見慣れた風景に改めてカメラを
向けてみたら、一駅間を歩く15分ほどの間に90枚の写真が撮れた。

表現するための方策として、写真は僕のすべてではないけれど、それでも色褪せたわけでないことに少し
安心し、また何か作ってやろうと思いながら帰路についたのだった。
目つきがちょっとだけ怪しくなっていたに違いない。
by ash1kg | 2010-09-20 20:38 | 写真日記
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影と光、記憶と個人的な記録
by ash1kg
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