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山口百恵の前で立ちすくむ
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昨日とは打って変わって冬晴れになった金曜日、清澄のタカ・イシイギャラリーへ森山大道の
「津軽」を観に行ってきた。

津軽という語感には昔から惹かれるものが多くて、僕の勝手なイメージでは「津軽=日本の北限」
だったりする。いつか行ってみたいと思いながらも、なかなか行く理由が見つからなくてまだ未踏の
地のままなだけに、日本的/日本人的なウエットさを捉えることに長けている森山さんが津軽を
どう撮るのだろうと、ちょっと期待しながら出掛けたのだった。

結果から言うと、森山さんが撮った津軽は雪のシーンを覗けば、僕が祖父母のところでかつて目に
した風景に酷似していて、雪がなければこれは栃木の農村部とさして変わらないのだな、と唐突に
日本の風景の共通点を見つけてしまった感じだった。
もちろん目の前の写真が結びつくことで幼い頃のさまざまな記憶が浮かぶ感じはとても楽しかった。

「ついでだから」と思って、ヒロミヨシイギャラリーで見た篠山紀信の「山口百恵」にも足を伸ばした
(と言っても1つ上のフロアに行っただけだけど)。
そこで正面に貼られていた駅の構内を走る山口百恵の写真の前で僕は立ちすくんでしまった。
山口百恵が特別に好きだったわけでもなく、篠山紀信が特別に好きなわけでもないのに、この1枚
に目を奪われて、動けなくなってしまったのだった。

立ったまま動けなくなってしまったのはもちろん僕の中にある何かが写真と反応した~結びついた
からなのだろうが、それがいったい何であるのかがまったく判らない。
だが判らないまま呆然と写真を観ていても、僕は不思議と心地良いのだった。

(写真はエレベーターの中に貼ってあったDMを寄って撮ったモノ。本物はカラーです)

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『山口百恵』 篠山紀信
ヒロミヨシイギャラリー
2010.11.27-2011.1.15
東京都江東区清澄1-3-2、6F
by ash1kg | 2010-12-18 00:24 | 写真日記
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影と光、記憶と個人的な記録
by ash1kg
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