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カテゴリ:寫眞萬手控( 30 )
一撃必殺か、コンビネーションブローか
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数日前からこのところ怠けていた月次制作のブックを作っている。
作っていると言っても紙に落とし込むところまではやらずに、データを作り、いつでも刷れる状態にして
完了なのだが。
平行して構築中のサイトではWEB上の「画像データ」であっても、「本」の形式に近い形でお見せする
ことができたらいいなと思っている。

ウォルター・ベンヤミンの言う写真のアウラというのは、写真そのものがまとっているモノではなく、見る
側が写真の外側にあたかもそれがあるかのように感じてしまう曖昧なイメージなのだと思っている。
アウラはちょっと違うのかも知れないけれど、そういう周辺的なイメージを恣意的に一定の方向に向け
ようとするならば ―― 悪意ではなく、あくまで正しく制作者の意図を伝える手段として ―― 写真は
1枚であるよりも複数が連続している方が効果は高いように思う。
ロラン・バルトあたりにかかればそんな構造的な写真は頭ごなしに否定されてしまうのだろうけれど、
じゃあ逆に孤立して存在する1枚の写真だけで同じことが可能かと言えば、はなはだ疑問だ。

インパクトを量的に計るのだとしたら、1枚の写真が100ページの写真集と同量になることもあるだろ
うが、表現者最大の目的は「伝える」ことであって、伝える方策としては物量的作戦に向かう方が真っ当
である気がする。

ボクシングに例えるのが正しいのかどうか判らないけれど、別な言い方をすれば、一撃必殺を狙って
いく選手よりも、コンビネーションブローを繰り返しながらラウンドを重ねていく選手の方が、試合を見て
いる観衆にはどんなプランで試合を戦っているか、判りやすいというのと似ているかもしれない。
野球に例えるなら、全球決め球のピッチャーと9イニングにプランを持って投球を組み立てるピッチャーの
違いというか。
いずれにせよ決め球やフィニッシュブローはあるプロセスの中で出てくるから効果があるのであって、
その部分だけを取り出すのはスポーツニュースのVTRみたいなものでしかない。
写真集には興味がないのだが、1枚で見せるよりは集合体として見せる方が僕には向いているようだ。
ページの入れ替えなど、何度やっても楽しくて仕方がないし。


(新橋 16:22)
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by ash1kg | 2009-08-27 02:16 | 寫眞萬手控
On the corner
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仕事が立て込みつつ、写真展に向けてスケジュールをこなさなければならない中、
肩のリハビリテーションまで加わって、なかなかに忙しい毎日である。
しばらく続く病院通いもやがては日常の中に埋没していくのだろうが、毎度涙目に
なる容赦のないリハビリは結構な刺激になっている(自身の痛みよりも、一緒の
スペースでリハビリに取り組んでいる若い子達に刺激を受けていると言った方が正しい)。

目先が変わったせいか、刺激を多く受けたせいか、写真の作り方を少しずつ変えて
みようかと思っている。
今やっているネガの作り方は遙か昔に教えられたやり方を丁寧になぞっているのだが
(なぞった結果が粗く、濃いネガになっているだけなのだ)、もう少し違うアプローチを
試す頃なのかなと思い始めたのだ。

目指すのは濃く、コントラストが強く、しかも今よりもちょっとだけ粒状性の良いネガ。
フィルムや現像液自体を変えてしまうことは簡単だ。でもそれではツマラナイ。
トライXを使い、D76を使いながらどうにか課題をクリアできないモノかと、あれこれ
考えている。

もしかしたら撮り方を変えなければならないかもしれない。現像液の温度もしつこく
試さなければ正解に近づくことはないだろう。でもこれからやろうとしていることには、
そうして出来たネガから作られるプリントが必要になってくるだろうという予感がするのだ。

ならば理想のネガができるまでトライ&エラーを繰り返すしかない。
文章に推敲を重ねるように。
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by ash1kg | 2008-10-25 00:49 | 寫眞萬手控
やることにしました。
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以前、7年ほど続けていたサイトがあった。
運営中から「写真展をやるときには…」というメールを何通も戴いてきたけれど、
興味よりも億劫さが上回って、結局なにもしないまま時間だけが過ぎ、サイトは閉鎖。

あれから10ヶ月。
仲間、タイミング、すべてに恵まれ、とうとう重い腰を上げることに。


写真展、やることにしました。


『 遊 ― Enjoy Camera Life / 写真・9人展 』

 2008.11.25(tue) ~ 30(sun) 11:00~19:00
 Gallery LE DECO 6F (渋谷区渋谷3-16-3)
 
 go, Takayuki, hosaka, ash1kg, ヨシユキ, yu+ichiro, TEIKO, i-leica, tae-ko

WEB http://www.fides.dti.ne.jp/~iwakiri/
BLOG http://eclife.exblog.jp/
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by ash1kg | 2008-09-02 01:03 | 寫眞萬手控
銀塩魂Tシャツ、作ります!
leicaさん主導で始まった「銀塩魂Tシャツプロジェクト」。
予想以上に盛り上がって戴いた結果、基本デザインが選出されました。
僕がデザインした案は惜敗。
でも僕を含めて3人の方が投票して下さったこともあり、「せっかくだから…」という
軽いノリで銀塩魂Tシャツを作ることにしました。
デザインは下記の2パターンです。
オーダーはこちらの店にする予定で、Tシャツは“United Athle”の6.2オンス・ヘビーTシャツ、
レディースはクルーネックTかリブリンガーTを予定しています。

「作ってみようか」という遊び心たっぷりの道楽者の皆さんは、ウェアカタログとインクカラーを
見て、地の色とプリントする文字色をご検討下さい。
来週一杯で締切とさせて戴きますので、ご了承下さい。

ご希望の方は ash1kg[at]excite.co.jp までメールにてご連絡下さい

デザインと配置はこんな感じ
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by ash1kg | 2008-08-08 00:45 | 寫眞萬手控
試行錯誤、覚悟の現像ムラ
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どのカメラを使うか、フィルムの感度、メーカー、被写体と、写真を撮る上で考えなければならない
ことは多い。写真は選択の連続だと言われる所以だが、そういう試行錯誤を経てようやく自分に
とってのスタンダードを確立していくのだと思う。
裏返しとしてどんなカメラでも使うとか、フィルムにもこだわらないというやり方だってあるのだけれど、
量を撮っていけばいずれはある程度のスタンダードはできてしまうものである。大判からトイカメラ
までまんべんなく使うというスタンダードだってあるだろうし、ホルガで看板だけを撮るというスタン
ダードだってあるかもしれない。形はいろいろでもその人なりのカラーというのは出てきてしまうと
いうことだ。

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by ash1kg | 2008-06-04 00:53 | 寫眞萬手控
僕が自家現像を薦める理由
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いい加減に写真と付き合っていた高校時代と比べて、いまは自分でも驚くほどに写真と
向き合っている(と思う)。
四半世紀ぶりに再開した自家現像も貸し暗室でのプリント作りも、10代の頃とは比べ
モノにならないほどこだわりが増えた。

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by ash1kg | 2008-06-02 23:11 | 寫眞萬手控
Jazz
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言語のない写真をコンテクスト抜きに認識も理解もできないのだとしたら、たった1枚の写真
には意味がないなあと思いつつ、雨上がりの町を散歩していたら商店街のBGMに聴き慣れた
ジャスが流れていることに気が付いた。

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by ash1kg | 2008-05-04 00:15 | 寫眞萬手控
雑考 写真を「関知/認識/理解」する
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写真に写されたものを理解する/理解してもらうためにはどうすれば良いのだろうかということを
考え続けている。

ギャラリーを覗いたときに、僕は「どうやって見たら良いんですか?」と聞くことが多いのだけれど、
出展者の人が結構な確率で「何かを感じ取ってくれれば良い」なんて言う。僕にしてみれば
「そんなの判るわけないでしょうが」と言いたい気分である。

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by ash1kg | 2008-05-03 13:34 | 寫眞萬手控
適正な値段のナゾ
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10代の頃、「値段」というのはどうやって決まるのかが知りたくて、あれこれと調べたことがある。
魚屋に並ぶアジの値段はどうやって決まるのか、なんで文庫本は500円ぐらいなのか(当時)とか、
なんで近所のボロアパートの家賃はどこも3万5千円なのか等々。魚屋のオヤジに教えてもらったり、
出版社に電話をかけたり、借りるわけでもないのに不動産屋を回ってみたりした。

結局、わかったのは価格が需要と供給のバランスの中で決まるなどという社会科の授業で教えられ
るようなことは大嘘で、所詮は人の感覚で決まっているということだった。
アジはアジ相応の値段になり、文庫本はハードカバーよりも安く週刊誌よりも高く、風呂なしの築20年
木造2階建ての四畳半1間(玄関共同)はどこまで行っても3万5千円なのだ。これを日本語では
相場という。

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by ash1kg | 2008-04-12 00:23 | 寫眞萬手控
独創性と変わり者の言い分
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爆笑問題の「ニッポンの教養」のスペシャル版京大編を見る。テーマは「独創性」だった。

これまで数え切れないほど「B型だから」という偏見と色眼鏡で見られ続けてきたわけだが、
変わり者であるということに特別にこだわってきたわけではなく、周りが勝手に変わっていると
決めつけてきただけのことだ。
もちろんいままで人と同じであるということに安心や満足感を覚えたことは一度もなくて、違って
いることに喜びを感じてきたことに間違いはないが、僕としてはいつも「言われるほど変わって
ないんだけどなあ」と思ってきた(多くの場合、それは誤解だったわけだが)。

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by ash1kg | 2008-03-26 01:02 | 寫眞萬手控



影と光、記憶と個人的な記録
by ash1kg
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