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数年ぶりに懐かしい友人から電話がかかってきた。 お互い仕事やらなんやら、さまざまな環境の変化があって、近況報告のような 会話とも言えない会話に終始してしまったが、ともあれいまを無事に生きていることは 何事にも代え難いくらいに幸せなことなんだろう。 世界にある幸福の総量は予め決まっていて、世界中で幸福の奪い合いをしているのだと 僕は昔から思っている。 だから世界から争いが消えることはないし、幸福な人間がいる一方で、あり得ないほどの 不幸に苛まれている人々がいる。 幸福ってなんだろうと聞かれて、僕は率直に「何事もなく一日が無事に終わることだと思う」と 言った。 不安もなく夕餉を食し、穏やかな気持ちで眠りに就く。そんなささやかなことがいちばんの 幸福なのではないかと思うようになった。 友人は大笑いしたけれど、考えてみれば僕が子どもの頃から何より好きだったのは 一日が無事に済んだことに感謝して、夕方、畑に響く教会の鐘に祈りを捧げる夫婦を描いた たった1枚の絵だった。 ミレーの「晩鐘」。 あの絵に描かれた光景を幸福というのだと、いま僕は思っている。
by ash1kg
| 2010-03-05 00:32
| 写真日記
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