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どうして彼等は走るのか ~東京マラソン2011
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「どうして走るんですか?」
およそマラソン体型にはほど遠い僕がかつて「ホノルルマラソンに出る」と言ったとき、周囲の人間達から
判で押したように同じ質問をされた。
当時の僕はうまく答えられず、曖昧な答えに終始していたように思う。

今日は5回目の東京マラソン。
3万6千人のランナーが都内のコースを走った。
僕は出場した友人たちのサポート役として、コースの脇から通り過ぎていくランナー達の姿を眺めながら
自分に向けられた質問のことを思い出していた。
そして今ならこう言うと思う。
「それが知りたいから走ってみるのだ」と。

かくして僕は4度、フルマラソンを経験し、それぞれのレースでヘトヘトになりながらもどうにかゴールまで
辿り着いた。
だが1度走ってからというもの、走る理由からはどんどんと遠ざかったように思う。
走ることが特別なことではなくなってしまったからだ。
朝起きて顔を洗うように、歯を磨くように、毎日同じ車両の同じドアから電車に乗り込むように、玄関に長く
飾ってある置物のように、走ることが当たり前の顔をして生活の一部に入り込んでしまったからだ。

走らなくなってからずいぶんと時間が経つ。
今日、初めてフルマラソンを目にしたという一緒にサポート役をした友人が苦しげな顔をして通り過ぎていく
ランナーを見てこう言った。
「どうして走り続けられるんですかね」
「走ることがそれほど特別な事ではないと判ってるからじゃないかな」
と、僕は答えた。
「だってあんなに苦しそうなのに。苦しければやめたくなるじゃないですか」
「走り始めたら、やめる方が難しいからだよ。それは走ってみればわかる」
彼の再びの質問に僕はそう答えた。
それは僕が走って判ったことだった。
彼は来年の東京マラソンを目指して走り始めるのだそうだ。
僕もなぜ走るのかをもう一度知るために、彼と同じように再び走り始めようかと思っている。
by ash1kg | 2011-02-28 02:00 | 写真日記
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影と光、記憶と個人的な記録
by ash1kg
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