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腕利き職人の技/写真展まで41日
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写真展のDMを置いてもらえるように、入船のH師のところを尋ねたのは昨日のこと。
地震の発生以来、顔を出すのは初めてで、震災以降のあれやこれやを小一時間話し、ついでにでき
あがった「ニューヨーク本」を見せ、あれこれと指摘やら感想を聞いた。

その後、BLDギャラリーで森山大道の写真展を見てから、銀座に用事があるという友人のトマさん
1ヶ月ぶりに会った。

彼の用事とは調子の悪い愛機を修理にだすことだった。
何やら銀座にいる腕利きの修理技師のところに行くのだという。
僕もトマさんと写真のことで話をしたいと思っていたところだったので ―― 展示についてのこと
だったり、本のことだったり ―― いささか唐突ではあったが、トマさんにくっついて行くことに
したのだった。

かくして僕はひょんなことからカメラ技師のHさんとお会いすることになった。
Hさんは純粋な「職人さん」である。
トマさんがサンプルのプリントを見せてトラブルの状況を説明しても、「ハッセルのことについて
ならなんでもわかるけど、現像はわからないんでね」と言ってニコニコ笑っている。

祖父は樵夫あがり材木商、大叔父には豆腐職人やら鍛冶屋やら、瓦職人やらがいて、伯父やその他の
親戚にも指物師だとか木工職人だとか宮大工など、子供の頃から僕の周りにいたのはいわゆる職人
ばっかりだった。
そのせいか、今でも僕は職人仕事を見ているのが大好きだったり、職人さんを無条件で崇拝してしま
うようなところがある。

不器用の見本のような僕にはカメラのような精密なモノを手がけるなど夢のまた夢だけれど、仮に
「写真家」と「カメラ技師」のどちらかを選べと言われたら、僕は意外なほど簡単に後者を選ぶような
気がする。
まあ自分に写真的な美しさを見抜く、撮る前に考えるという「当たり前」の能力が欠落しているのを
わかっているからだが、それをさておいても、僕が「芸術家」と呼ばれるよりも「名工」と呼ばれる
方に惹かれるのは間違いない。

写真家、カメラマン、フォトグラファー、呼び名はいろいろとあるが、写真絡みの肩書きでいまでも
魅力を放つのは、かつて下岡蓮杖や上野彦馬の時代に彼らが呼ばれていた「写真師」という呼び名
だろうか。どことなく「究めた」感じが伝わってきて、なんとも格好良く感じる。
まあ自分にできるのは撮った写真を部品・素材として別の形に作り替えることぐらいなのだけれど。

Hさんが事務所の中で見せてくれた工具や治具、ちょちょちょっと触って不具合を修正していく手さ
ばきを見て、トマさんと僕は何度も「スゲー!」を連発した(あとで聞いたらトマさんも職人の血筋
なのだそうだ)。
実に愉しい時間だった。

結局のところ、トマさんの愛機は一度持ち帰ってテストした後にオーバーホールすることになった。
また近々お邪魔するチャンスがあるということだ。楽しみである。

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森山さんの展示とHさんの職人技に刺激を受け、展示の方法を一から見直してみた。
アウトラインはおおよそできあがり、掛ける写真を選ぶ基準もおおよそ見えてきた。
一両日ぐらい寝かせて、レイアウトが固まれば、次はあまりに拙い「匠の技」の出番である。


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by ash1kg | 2011-04-27 19:14 | 写真日記
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