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家電品、物の怪となる
いよいよ来週24日でアナログ放送が終わり、東日本大震災で生尾きな被害を受けた東北3県を除いて地上デジタル放送に完全移行となる。数十万世帯が地デジ難民となる予測もあり、果たしてこのまますんなり移行できるのかどうか、怪しくなっている。
もともとはそれほどテレビを観なかったのだが、3月の震災以降、目を向けていないときでもテレビが付いていないと落ち着かなくなり、仕方なくテレビを買い換えた。総務省とのチキンレースに白旗を揚げて負けた気分である。

家電品の多くは生活必需品なので、壊れれば即座に買い換えてきたのだが、傾向としてウチはテレビに限らず、家電品が長持ちする。
洗濯機は15年使って買い換えし、掃除機は12年目にして故障し、新しいモノに買い換えた。
炊飯器にいたっては17年使い倒した挙げ句、壊れたのを機に処分したまま廃棄したまま土鍋を使うようになった。
我が家にある長命家電の双璧は冷蔵庫とテレビで、今年の秋でもう20年モノだったが、残念ながらテレビは20年を目前にして買い換えとなってしまった。地デジ化という外的要因がなければ平然と使い続けていたと思う。
いま書きながら、部屋にある家電品をざっと眺めてみたのだけれど、この部屋にある中で一番高い頻度で買い換えているのは、いま面と向かっているPCだった。

PCを家電品と呼んで良いのかどうか微妙なところだけれど、ともあれ家電品の新技術のスピードにはもはやついて行けず、携帯と並んで家電品を使いこなすことはもはや放棄しつつある。
「小さく」と望まれれば小さくし、「静かに」と望まれれば音がしなくなるように改善し、「エコ」と言われれば能力を維持したまま消費電力を減らすという具合。そのうち「折りたたみ式電子レンジ」とか「超軽量冷蔵庫」とか「回転しない洗濯機」とかも出てくるかも知れない、などと思ったりしている。
使わない機能が増えていることもあるだろうが、基本的に最新の家電品には最新の技術が搭載されている。使いこなせなくても、家電品は古いモノから買い換える方が効率が良いとも聞く。
まあそういうものなのだろう。

畠中恵の人気作に「しゃばけ」という小説がある。
まだ妖怪・音量の類が当たり前にその辺をうろついていた江戸時代を舞台にした娯楽小説だ。
その中に「付喪神(つくもがみ)」なるものが登場する。
付喪神とは煙管やら茶碗、茶釜の銘品など、長い年月を経たものに霊魂が宿り、妖力を持ったものだそうだ。
煙管やら茶碗やらが付喪神となるのならば、「5年一昔」と言われる現代なら20年モノの家電品が付喪神になってもおかしくはないかもな、と思った。

テレビの設置はあっという間に終わった。
拍子抜けするぐらいに小さく梱包された新しいテレビを僕に手渡し、運送会社のお兄ちゃんが二人がかりでわさわさと大きなブラウン管テレビを運び出しておしまい。
その間、わずかに3分程度。
これまでテレビがあった空間がすっぽりと抜け落ちてしまったようで、奇妙な喪失感に包まれた。
いままでテレビが占拠していた空間を見つめ、20年を目前に「ゴミ」となってしまったテレビも、もしかしたら付喪神になる途上にあったのかもしれないと思うのだった。


c0123210_1044160.jpg昨日は半年ぶりに会う友人と昼からビールを飲みつつ、飯を喰っていた。
彼はこれからの数ヶ月で1つの転機を迎えることになりそうだ。健闘を祈る。
by ash1kg | 2011-07-17 10:49 | 日々雑感
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