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手触りのある写真
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今月のあたまから通っている講座も前半が修了。
押せば写るデジタル写真隆盛の時代に、写真の黎明期に立ち返ってみようというのが講座の主目的だった。
僕が主として使ったのはハンドメイドのピンホールカメラ。
レンズ付きの大判カメラでもなく、レディメイドのピンホールカメラでもなく、講座で準備したハンドメイドのピンホールカメラである。

素早く撮れるわけでも、きっちりと撮れるわけでもない。
レンズはおろか印画紙に像を直接焼き付けるなどというプリミティブなやり方は自分の写真には合わないと、
これまでの自分なら見下してかかっていたと思う。
そういう先入観を抱えたままだったら、ここまでピンホールカメラ、ピンホール写真と向き合わなかったはずだ。

今回はタルボットやニエプスが何を感じ、考えていたのか、写真を生み出した往時の発明者たちの作業を追体験することで、垣間見てみようと決めていた。すべての先入観を棚上げしなければ、それを体感することはできないだろうと。

実際のところ、ピンホール写真は考えていたほど甘いものではなかった。
技術がどうこうということではない。写真とのスタンスが根本的に違う。いや、かつてはそれが当然だったものが、いまではすっかり変わってしまっている。そう感じた。

もちろん鶏卵紙を使うほどまでには忠実に追体験したわけではないし、ところどころで現代文明の恩恵にあやかりながらの作業だったのだが、それでも今日的な写真行為とはまったく違うものがそこにはあった。
「目からウロコが落ちる」などという簡単なものではない奥の深さがあった。それはおそらく写真が発明されてから今日に至るまでの時間が積み重ねた厚みであったようにも思う。
写真についてあれこれ語ってきた自分の浅薄さを思い知らされた気すらする。
実に有益な5週間だった。

来週からは後半の5週間。楽しみである。
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by ash1kg | 2011-10-30 00:13 | 写真日記
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影と光、記憶と個人的な記録
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