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僕には一人、弟がいる。
知人・友人たちからは「生活感がない」「霞喰って生きてる感じ」「なんだか家族とかってイメージがない」等々と散々なことを言われるが、僕にもちゃんと父と母がいて、兄弟も従兄弟もいる。

弟は3つ違いで、僕とは違って冷静で、内省的で、深い洞察力があり、頑固な男である。
だから弟が怒りを表すときは本当に怒るべきときであって、それゆえ兄弟喧嘩も激しくなるのが常だった。

弟にとって僕は邪魔で、鬱陶しい存在であったと思う。
僕にその気はなかったのだが、学校では良くも悪くも目立つ存在で、特に入れ替わりで入学した中学校では「△△さんの弟かー」と僕の後輩連中に入学初日から言われ、窮屈な数年を過ごしたと思う。
僕は品行方正ではなかったし、優等生ではなかったけれど、泳ぐことについてはすでにその時点でそれなりの結果を残していたので、比較されることも少なくなかったはずだ(区の大会程度なら良かったのだが、僕の場合はもうちょっと広域エリアでの競技会に出ていたせいもある)。
ともかく一番身近な存在で、いちばん迷惑を被っていたのは弟だろうと、兄である僕ですらそう思う。

さまざまな事情やら、すれ違いがあって、僕は弟と20年近く会っていない。
別に仲が悪いと言うこともないのだけれど、お互いに電話嫌いということもあって、滅多に電話をかけることもなく、メールのやりとりもない(弟は携帯も嫌いなのだ)。
こうなると日々の中では弟の存在を忘れてしまうこともままあって、幼少期の写真を眺めたときにふと自分に兄弟がいたことに気付く有り様である。

無論、どれだけ時間が経っても僕の中では弟に対する信頼は変わらないし、およそ普通の兄弟関係とは言えなくても弟はいつまで経っても弟である。
「男兄弟なんてそんなもんだよ」と友人たちは言ってくれるのだが、僕はどうにも家族運というものが希薄なようで、この先、何かよほど特別なことがない限り、両親が生きている間に一家4人が揃うことはないのかも知れないと感じることも少なくない。
ごくごく普通の(特別に大きな波風のないという意味で)家族のような過ごし方ができていたら、ずいぶん違っただろうなとこの歳になって感じることが増えた。そしてそんな家族ではなかったことを今ではひどく寂しく思う。

今日20日はその弟の誕生日であった。
電話を掛けてみたが、やはり留守番電話の応答が聞こえ、夜になってもいつものように返信はない。
まあ元気であればそれでいいのだけれど。

無事にまた1年、過ごせよ、弟くんよ。





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この頃の兄弟喧嘩はじゃれてるみたいなもんだったなあ(笑)
by ash1kg | 2011-11-21 00:44 | 写真日記
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