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正月らしさ
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元旦早々ちょいと揺れたものの、三が日もなんとなく終わってしまった。
特段欲しいものもなければ、慌てて揃えなければならないものもなく、福袋に手を伸ばすわけでも、おせち料理をつつくわけでもないまま、今年も静かに正月が過ぎた。
子供の頃は祖父母のところに親戚一同が集まり、30人近くで賑やかに過ごすのが正月の風景だっただけに、一人で過ごす正月というのは落ち着いている一方で、なんだか物足りない気がする。勝手なものだ。

元旦、二日と街に出て感じたのだが、なんだかここ数年、急激に正月っぽさが希薄になっている気がする。
よもや震災のせいというわけではなかろうが、例年と変わらず店の入り口には年賀ビラや正月飾りが飾られ、特に元旦などは人出も少なく、いつもと変わらない風景があったにもかかわらず、なんとなしに正月気分というのが街に漂っていない、そんな感じがした。
僕の個人的な記憶との乖離ということだけではなく、なんだか四半世紀前にはあったような正月の根拠のない「おごそかな感じ」というか、年が改まって昨日がいきなり「去年」になってチャラになる脳天気さというか、世間一般、世の中の隅々まで徹底的に正月というあの独特な感じがいつの間にか消えてしまったように思えた。

原因はたぶん季節感がなくなったというだけではなく、生活パターンや働き方、産業構造の変化等々、日本が抱える根の深い問題にあるような気がする。
その病巣が社会を病ませ、結果としてこれまで当たり前にあった習慣すらゆっくりと蝕んでいるのではないかと。
そのせいで表面的に正月らしさを取り繕っては見ても、張りぼてのような違和感、似て非なる感じを僕は嗅ぎ取ってしまったのではないかと、そんなふうに感じた三が日だった。

今年の正月は「文化」ということについていろいろ考えた。
なんとなく今年のテーマの潮流になるような予感がある。

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それにしてもピンクのタツノオトシゴはないよね。
ピンクでもなければ「竜」でもない。
これもある種の文化の破壊のような(笑)
by ash1kg | 2012-01-03 23:49 | 写真日記
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影と光、記憶と個人的な記録
by ash1kg
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